絵本『どしゃぶり』ができた。
2018.6.13
新刊絵本ができた。
アトリエの机で
夢中で描き続ける、色つけの二週間ほどは
とても幸せな時間だ。
電話は取らない。
チャイムも無視。
面倒なマスキングの作業も集中してやり遂げる。
この絵本は、
土砂降りの雨の中で遊ぶ男の子の
ほんの数分の出来事だけれど
この短い時間は、一生記憶に生き続けるはず。
パチンッとぶつかる大粒の雨
顔に、手に、肩に打ち付ける
地面の匂い、水の匂い、アスファルトの匂い
ばらばらばらっ ばらっ
ずだだだだだだ
じゃばばば ずざあ ずざあ
ざざあ じゃぼ じゃぼ じゃぼ じゃぼ
雨の音。
たくさんの雨の音が弾ける。
和音になり、ハーモニーになって重なり合う音。
雨が話しかけてくる。
「よう!」「ちわー!」「元気?」「オレだよ!」
そう言って、肩やおでこを叩いていく。
バチン、パチン、ピタン。
そういうことが描きたいなと。
この本が出来るきっかけは、このブログだった。↓
http://www.koshirohata.net/blog/2016.7.14ame/
これを見た編集者が
「これを一冊の絵本にしましょう」
ラフを描くうちに、嫁さんに意見を聞いていると
嫁さんから、素敵な言葉やアイデアが出てきて
それなら、文は嫁さんに書いてもらおうと。
そうやって、編集の渡辺さんと僕と嫁さんと
三人で作った絵本。
いろんな人が共感してくれるといいなぁ。