「思い出のマーニー」を見てきました。

2014.7.15

12日に、徳間の編集の方に誘っていただいて一足早く試写会に行ってきました。
僕は、この物語のことが、大好きで、もう何度読んだことでしょう。
だからどんな映画になってるか心配でした。でも、取り越し苦労でした。とてもいい出来で、泣けましたねー。小4の息子もちゃんと理解できたようで、しっかり泣いてました。
舞台は北海道!そう聞くだけでビックリするでしょう。原作はイギリスですから。でも、大丈夫。ちゃんと設定が生きていてしっかりはまってました。背景も女の子の表情もステキでした。特に日本の自然の豊かさを楽しむように描かれた風景は、それだけで胸を打たれるようでした。
心配な方、大丈夫ですよ。見に行って下さい。きっと楽しめますよ。

 

 さて、十分楽しめる素敵な映画でしたが、ジブリ作品となると、どーしても宮崎駿さんと較べて考えてしまいます。そして、宮崎駿さんの才能の大きさに再び敬意を感じずにはいれなくなるのです。米林宏昌監督は「アリエッティー」の監督をされていますが、どちらの作品もなんというか全体を通してシリアスに感じます。とくに脇役のキャラクターが小さくて人間の懐の広さを感じられないのが残念です。宮崎駿監督なら、豪快なおばさんや、へんこつなじいさんを上手に描くし、子どもを子どもらしくのんきにユーモラスに描くのですが…。そう思うと、もう、二度と宮崎駿監督の新作アニメは無いのか!と、残念な気持ちが溢れてきてしまいます。
較べちゃいかん。と思いつつもジブリとなると、ついハードルを上げてしまいますね。

 

あと、後半に引っ越してくる明るい家族が、バッサリ抜かれてました。原作では暗い前半を埋め合わせるように、明るくて大らかな家族、特に素敵なお母さんの登場で、雰囲気を一気にユーモラスであたたかい感じに変えるのです。それがないのは、すこし残念でした。原作では謎解き役となる、その明るい家族たちの役目を映画では、絵描きのおばあさんの独白ですべて終わらせています。きっと切らざるをえない事情があったのでしょうが、原作ファンとしてはちょっと残念でした。

 

とはいえ、とてもよく出来た作品で、ジブリ以外ではとうてい作れないアニメーション映画でした。

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