割れの美学
2016.5.17
海で、2日続けてあそぶ子どもら。
まったく飽きる気配を見せない。
完全にのんびりとは出来ない性格の僕は
写真を撮ったり貝を集めたり。
なにか生き物がいないかと、ごそごそしてしまう。
しばらくきれいな貝の選定をして拾っていたのだけれど、
ふと、割れて破損した貝を手のひらにのせてみてみると
なんとも表情があって愛らしいではないか。
きれいな形で残っているより、割れた貝のほうが
ずっと個性があって面白いことに気がついた。
それから、僕はきれいな貝ではなくて
割れた貝をみつけては、
「この割れはいいですねぇ。ユーモラスな感じがでている」とか
「この割れ感は、すばらしい。派手ではないが、そこはかとなく哀愁があるね」
などと、心の中で割れた貝の評論をして楽しんでいた。
みんなで、二つの袋一杯に貝を持って帰った。
姉がグルーガンを持って来てくれて、
子どもらに「貝のリースをつくろう!」と。
台の部分は庭のキウィの蔓を使う。
姉の指導で子どもたちは、
あっという間にリースを完成させた。
割れた貝は一つも使われていない。